こんにちは、すしかな夫婦のアツシです。
今日は、わが家の不動産投資の手法ついて書いてみたいと思います。
僕たちは2020年に、ブリスベン北部のMoreton Bayカウンシルにある空き地を購入し、そこにDuplexと呼ばれる平屋を建てました。
Duplexのイメージです。僕たちの家ではありません笑 真ん中で壁は共有しているが、左右にそれぞれ入り口があって独立している。参照Pinterest
僕たちが建てたDuplexは、ひとつの屋根の下に、3ベッドルームと2ベッドルームが壁を共有している建物です。
それではなぜそれを選んだかについて見ていきましょう!
キャッシュフロー優先
僕たちはキャピタルゲイン(投資用語まとめはこちら)も当然狙うのですが、どちらかというとキャッシュフローをある程度優先することにしました。
理由は大まかにいうと、僕たちの高くない収入、支出、リスク耐性、家族計画などのタイミングを考慮した結果です。
そこで、いろいろと調べていた時に見つけたのが、一軒家を購入し、同じ敷地内にグラニーフラットを建てるという手法でした。
グラニーフラットとは、同じ敷地内にある離れのようなイメージで、壁を共有していたり、独立していたりします。建物の中には寝室、キッチン、シャワーなどもついています。
2ベッドルームのグラニーフラットイメージ。(参照Hoek Modular Homes)
Youtubeで不動産の動画をいろいろ見ているときに、あるバイヤーズエージェントを発見し、そこで彼らが説明していたのがその戦略でした。
キャピタルゲインも狙えるエリアに一軒家を購入し、グラニーフラットを加えることにより、
利回りを上げて、ポジティブギアリングの投資物件にするというものです。(当初からポジティブにはならないかもしれませんが)
発見したときの衝撃をいまもはっきりと覚えています😆
なぜブリスベン?
基本的にキャピタルゲインを狙うためには、需要と供給の関係から大きな都市のCBDに近い場所が良いと言われています。(参照International Water association)
大きな都市で考えると、シドニーはグラニーフラットを建てることは可能ですが、そもそも価格が上がりすぎて手が出ません。
シドニーの2019年12月の一軒家の平均価格は$1,1Mでした。(Domain調べ)
もし仮に買えても利回りが低いので、僕たちの状況には合いませんでした。
メルボルンは残念ながらグラニーフラットが建てられません。がーん。
そして、可能なエリアがいくつかある中で、最も魅力的に見えたのはブリスベンでした。
2019年12月の一軒家の平均価格は$577,664。まさにシドニーの半分!(Domain調べ)
第3の都市でありながら値ごろで、これから来る(と予想されている?)価格上昇のサイクルにも乗れるのではないかと思いました。
残念ながらブリスベンカウンシルはグラニーフラットを建てられないので、その隣のMoreton Bayカウンシルに決めました。
なぜDuplexにしたのか
当初はすでに建っている家を購入して、のちのちグラニーフラットを建てる予定でいました。
しかし、僕たちの状況を踏まえ、モゲージブローカー、バイヤーズエージェントと話し合いを重ねた結果、
新たに土地を購入し、Duplexを建てる事に決めました。その理由は、
・家を買うと同時にグラニーフラットを建てるための資金が足りなかったから
→グラニーフラットを建てる場合、銀行は基本的に建物に対してしかお金を貸してくれません。その他の整地、ドライブウェイ、フェンス、庭の整備などは全て持ち出しになります
・家族計画を踏まえ、収入減に備えた高い利回りにするため
→妊娠から出産、子育てといった収入が減った時に、投資物件への持ち出しはなるべく抑えたかったので、高い利回りを目指しました
実際の数字はこんな感じ
Moreton Bayカウンシルは、実はけっこう広くてエリアによって値段も様々です。
3ベッドの中古物件みてみると、
・CBDからかなり遠く離れると$300K〜
・CBDよりの方まで行くと$500K〜$700K
・海沿いのエリアは$500K〜1M超え
僕たちが目指したのはややCBDから離れるものの、まだキャピタルゲインも狙えるエリアでした。
・$450Kの3ベッドルームの家を購入
・$120K(建物、外構工事含む)の2ベッドグラニーフラットを建てる
・3ベット$360-400P/W、2ベッド$270-300P/W
建物の価格合計が$570K、家賃は週$630-700、表面利回りは初年度で5.74%〜6.39%。僕たちが建てたDuplexは、コロナの状況下ではありますが、2組のテナントと合算で表面利回り6.0%で契約することができました。
もともとの家のみ$450K、3ベッドルームだった場合、
$360-420P/Wで表面利回りは4.1%-4.85%ほどになります。
良い面、悪い面
グラニーフラットもしくはDuplexの手法の良い面といまいちな面について書いてみます。
良い面
・キャッシュフローを自力で良くできる
・キャッシュフローを確保しつつ、ある程度キャピタルゲインも狙える
・購入者がとくべつ高収入でなくても可能
・テナントが2組になるため、1組が退室してももう1組からは家賃を得られる
・再現性が高い(ポイント抑えれば誰でもできる)
・新築を建てる場合、5-10年は大きなメンテナンス費を払わなくて済む
・家を建てるとTax Depreciationを申請できる(僕たちの物件は、初年度は$14500の減価償却の申請ができます)
いまいちな面
・CBD付近の一等地は狙えないため、キャピタルゲインはある程度は低くなる
・投資家によっては、グラニーフラットを建てることで、将来的に物件自体の価格が上がりづらくなるという人もいる(今のところサンプルが少なすぎて証明ができないらしい)
・数ある物件から再現可能なポイントを抑えたものを選ぶのが大変
・新築を建てる場合、購入価格のうち土地が占める割合が下がる(建物の割合が高い)ので、評価額があがりづらい。※土地の値段は上がるが建物の値段は下がるから
・新築を建てる場合、家が建ってテナントが入るまで無収入なので、自力で銀行に返済しなくてはならない
反省点
僕たちは2019年9月にプランを決めて土地を探し始めました。
当時はこれだ!と思っていましたが、1年ほどたってみて知識を得た今思い返すと、
僕たちの最初の投資にはいくつも反省点があったなと思っています。
1番の反省点はロケーションを妥協してしまったこと
不動産の価値が上がるかどうかは80%がロケーションで決まるということを知らなかった。今なら予算内で1番いいロケーションを狙う
そもそも新築のDuplexを建てたこと
中古を買ってグラニーフラットを建てるプランのほうが良かったこと。
先述した通り、価格の中で土地の占める割合の高い中古物件を買うべきだった。Tax Depreciationはあくまで減税にはなるが、基本的に家の価値を失っていっていることを理解していなかった
理解していない費用があったこと
例えば家の下地(slab)を作るのに予算を組んであったが、地面の強度が低いため追加の素材が必要になり$10,000かかった。
カウンシルレート、年間$2000で計算していたら実際には$3600もかかること。自宅用と投資物件は違うし、Duplexだとさらに高くなること。
NBNのインストールに$1800もかかることなど。
Under valueを受け入れたこと
このリスクについては事前に知らされていたものの、まさか自分たちに起こるとは思いもせず、しかもここまで差が出るとは思わなかった。
銀行が評価額を低く見積もったことで、持ち出しが$10,000でた。subject to finance clauseがあったので引き返すこともできたが、半年近く待って見つけた物件だったこともあり結局進めることにした。そこで引き返して中古物件に行く手もあった。
キャッシュフローの見立てが悪かった
仮にあの時点からすぐに子供ができていたとしても、実は余裕があった。不安になりすぎてビビってしまった。
それなのに新築を買ったこと。中古物件を買っておけば買ってすぐに収入がはいってきたのに、新築を建てたことで6ヶ月分の返済を自分たちですることに。
他にもいろいろとありますが、こんなところにしておきます。ただ、あの時はあの時で最善だと思ったことを選んでいたので後悔はありません。
最初のチャレンジで100点を取れる人のほうが少ないはすです。引き続き学んで行きたいと思います😃
まとめ
不動産投資には本当にたくさんの手法があります。投資家によって考え方は違いますし、その時の市場によっても変化していくはずです。
投資家たちがみな口を揃えていうのは、正解はひとつではないということです。一人一人の状況や考え方によっても戦略は大きく変わります。
全員にピッタリで、ベストで、必ず儲かる!みたいな投資話は詐欺だと思った方がいいです笑 もしかしたら特定の商品を売りたいだけのSpruikerかもしれません( ´∀` )
自分のライフステージ、家族、幸せの基準、目標額、キャッシュフロー、リスク耐性、借金に対する考え方。僕たちも将来的に戦略は変わっていくと思います。
僕たちは今リスク分散の観点から株への投資を始めたところですが、いずれ2軒目の投資物件も買いたいなと思っています。
2軒目の物件はどんなものになるか今から楽しみです!まずはとりあえず貯金を少しづつしていこうと思います😃